母語維持の大切さ

昨日の茶話会で、国語のN先生とお話ししました。

ベテランのN先生は、今年度外国人生徒2人を含む
学級の担任を任されていました。

外国人生徒を持つ担任の先生と外国人担当は、
生徒の情報を共有する必要があり、
N先生とはよくお話しさせて頂きました。

2人のうち、1人は日本語がよくできるので、
外国人教室には、たまにしか来ませんでした。

国語の授業で日本人に母語として教える日本語と、外国人教室で外国人に外国語として教える日本語は、異なります。

日本語教師はそれを心得ていますが、国語の先生としては未知の領域もあるので、私からお伝えできることもそれなりにありました。

その一つとして、友達と会話する日本語と、大人と会話する日本語は違うということ。

三者面談で通訳が手配できない場合に、子どもが通訳するのは、大人同士の会話を正しく通訳できない可能性があるので、お薦めできません。

また、入試や就職の面接などでは、友達と会話する日本語では通用しません。
会話ができても、正しい日本語を学ぶことは大切なのです。

あとは、日本にいると日本語力を向上させることに重点を置かれがちですが、外国人にとって母語の維持は困難ゆえに大切です。
せっかく母語があるのに忘れてしまったら、母語と日本語のバイリンガルになることもできないし、
母国人としての自我を喪失してしまいます。 

多感な時期ほど、母語維持は大切。そのために母語のサポートが必要だというお話しをしました。

そんなお話しを英語の先生が国語の先生にするなんて場面があるのは、中学校ならではだなぁと思いました。

来年度はN先生も私も、特支の道へ。
新たな勉強が待っています。
外国人の入試の面接では、やはり日本語力が求められます。

英語ができても、英語力は問われない。
英語よりも日本語を重視するのです。

日本語力で将来が決まるとなると、日本で生きる外国人には、日本語力はやはり大切。

外国人教室は、生徒の将来を見据えて外国人をサポートしていく場でなければいけないと思います。

まずは学校に来る事。同調圧力の国で学校という閉鎖社会に来るのはそれだけで大変ですが、
外国人教室がその拠り所となるよう、
次年度に期待したいと思います。 

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