英語は不要?

*英語は不要?*
昨夜のクラブハウスで、現役教員が「英語は不要」と発言していて、あらあらと思いました。

翻訳機が今後ますます普及するからというのが理由ですが、翻訳だけが外国語を学ぶ意義ではありません。

翻訳機の普及で翻訳通訳の仕事は減りますが、英語を使う仕事はそれだけではないし、機械頼りのコミュニケーションは味気なさ過ぎます。

私たち英語屋は人々に、外国語でのコミュニケーションの楽しさ、通じる喜びを伝えたいのです。

だから本当は通じる英語を伝えたいのですが、評価のための文法重視の学校英語の実態は、そうすぐには変わりません。

変化はゆっくりでも、確実に変わりつつある日本の英語教育。見方によっては批判も出るけど、不要だということは絶対ないのです。

非公開の場とはいえ、子どもたちに日々関わる現場の方の発言だったのが、非常に残念です。
「英語不要」発言は、早期教育やバイリンガル教育の話で出ました。

外国語における早期教育の目的は、頭が母語で固まる前に耳を育て、外国語へのハードルを下げること。しかし、母語が確立してからでないと母語の習得に支障がでるし、どちらも中途半端になってしまうとの批判があります。

私は昨年度、中学校の日本語教室を担当して、小学校で来日した子と中学校で編入した子の日本語習得を比較する幸運に恵まれました。

日本語会話については低年齢の方が有利で、中学校編入のYくんは非常に苦労していました。
しかしY君は母語のブラジル語が確立してから来日しているため、母語を思考言語として日本語を学習することができました。結果、年度の終わりにはかなり会話力が向上していました。

翻って小学校来日の生徒の日本語は日常会話レベル。敬語などの高度な日本語は弱く、日本語での国語の授業の理解に苦労しています。

低年齢で来日したら、日本語を思考言語として確立し、会話だけでなく学習言語としての日本語を体系的に学ぶ必要があるのです。

外国語習得には課題がたくさんあります。
でも楽しく学ぶことは諦めず、これからも外国語習得について学んでいけたらと考えています。

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