天気痛

朝から登校して辛そうなY君。
なんとか頑張らせようと、
授業に送り出す指示がでた。

でも、
教室にたどり着けなかった。

途中の空き教室で、自ら会話を遮断してしまった。
事態を報告すると、職員室から応援が合流。
私は見守り。駆けつけた教務主任が説得に。

「頭痛いのか。熱測るか」
特別支援級に戻る。私の不足の至りで、体温計の所在が分からない。
「よし、保健室行くぞ」
小さな社会、学校の総合医療機関へ。

「熱はないね。頭冷やしてみる?」
教務主任は何やら腕時計に目を落とす。
「1009ヘクトパスカルか。気圧かな。天気痛か」
主任の時計は多機能腕時計。気温も気圧も方位も分かるクライマー仕様。
しばらく機能談義で場をもたす。

天気で頭痛がおこる人は、
気圧の影響が大きいらしい。
私も天気痛持ちだけど、高山病があるから3000m以上登れないし、ダイビングでは10m以上は耳が痛くて潜れない。

気圧は仕方ない。コントロールできないもの。
でも教室に向かえないのは、それだけが原因ではないことは、そこにいる大人は皆、知っていた。

その時間は主任にトークを任せ、私は養護の先生とお話ししながらやり過ごし、つぎの時間で家庭と連絡を取り、迎えを手配して帰宅することになった。

多分、家庭で登校を強要されたのだろう。

でも、登校しても何ともならないし、
返って負担になることもある。

家庭に電話をしたらお話しが頓挫することも多々あるので、連携は難しい…

もやもやな週末です😶‍🌫️


昨年度の2年生で、別室登校のK君を思い出した。

K君が欠席したら、担任は家庭に電話して、
翌日の予定を伝えつつ、登校を促す。

そして登校したら偉業達成さながらに褒め讃え、
教室へ促す。

しかし、行かない。

何がストッパーになっているのかは、
本人にしか分からない。

昇降口で止まってしまった彼に、担任が呼び出される。朝の会の助勤を手配して、学年主任がくる。養護教諭もくる。通りすがりの教務主任もくる。
そんなわけで、たくさんの大人が1人の少年のために動くのが、学校。

でも結局は、事態を聞いたクラスメイトの1人がK君を呼びに来てくれて、彼の姿を見たK君は、何事もなかったかのように立ち上がり、教室へ向かった。

大人数人より同級生。
子どもの心は難しい。

kukuu. the worldwide tourleader

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