*さーちゃんのしょうゆラーメン*


さーちゃんには
行きつけのラーメン屋さんがあります。

今日は土曜日。
ラーメン屋さんに連れて行ってもらえる日です。

お母さんは、先週お店が閉まっていたので、
行く前にお店に電話をしてくれました。

「さーちゃん、今日は開いてるって。
良かったね。」
「うん!楽しみだなぁ」

さーちゃんは妹のゆーちゃんのしたくも手伝ってあげて、お母さんの車に乗りました。

ラーメン屋さんは、さーちゃんのおうちから少し離れたところにありました。

海の近くのまっすぐな道を走っている間に、ゆーちゃんは眠ってしまいました。

ラーメン屋さんに着いて、車が止まりました。
「ほらゆな、ラーメン屋さん着いたよ!」
さーちゃんはゆーちゃんを起こそうとしましたが、ゆーちゃんは「ねむいのー」と言って、車からおりようとしません。

仕方なくお母さんが、
ゆーちゃんをおぶってお店に入りました。

このお店は食券制です。お母さんはゆーちゃんをおぶったまま、お財布から1000円札をだして、さーちゃんに渡しました。

「さな、食券買ってくれる?
食べたいの選んで押すんだよ」

さーちゃんは、大好きな
「しょうゆラーメン」のボタンを一回、
押しました。

それからお母さんが、
「半チャーハン」のボタンを一回、押しました。

それから3人座れる席を探して、お母さんがゆーちゃんを降ろそうとすると、ゆーちゃんは「寒いからヤダ」と言って、おんぶおばけみたいにお母さんの背中にしがみつきました。

そこでお母さんは、「お水とってくるから降りて」と言ったけど、ゆーちゃんは降りません。さーちゃんにはどうすることもできなくて、
困ってしまいました。

お母さんは仕方なく、ゆーちゃんをおぶったまま、3人分のお水をコップに入れて、
持って来てくれました。

しばらくすると、半チャーハンが来ました。
半チャーハンを見ると、ゆーちゃんは「たべるー」と言って、お母さんの背中から降りました。

ゆーちゃんがチャーハンを、レンゲという大きなスプーンで食べていると、さーちゃんのしょうゆラーメンが来ました。

さーちゃんは嬉しくて、
しっかりゆっくり味わいながら、食べました。

お母さんは2人が食べる様子を、
嬉しそうに眺めていました。

半チャーハンも、しょうゆラーメンも全部なくなって、からのお皿も嬉しそうでした。

帰りに、お店の人がキャンディをくれました。
「お母さんの分もあげてね」と言って、
ひとつ余分にくれました。

そこでさーちゃんは、お母さんが疲れているのに、頑張って連れてきてくれたことに気がつきました。

さーちゃんはお母さんが、ゆーちゃんを車に乗せたところで、お母さんにキャンディを渡しました。

「ママ、今日はラーメン屋さんに連れてきてくれて、ありがとう」

お母さんは、「いいよ。ママも、さなとゆなと来れて嬉しい」と言って、笑いました。

さーちゃんもゆーちゃんも、大好きなラーメン屋さんに行けて、おなかいっぱいになって、
嬉しい気持ちでした。

またみんなで来ようね^ ^


これ。平和なお話にみえるけど、実は私だけ子ども背負ってて、ラーメン食べれてないってやつ
育児中ママの自己犠牲話だって
誰か気づくのかな

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