感謝されていい
仕事帰りになんとなく
今日は海を見なきゃと思った
車を南に走らせて到着した黄昏の海には、まだサーファーや釣り人、
親子や恋人たちがいる
波の音を聞いていたら
あなたは感謝されてもいい
という声が心に降りてきた
私は昨年度までで5回
産休代理を務めている
産前、私がご本人から引き継ぎを受けることもあれば、代理が見つからず、代理のいないまま産休に入る場合も
ある
その場合は代理が見つかるまで、助勤や他教科の先生たちが免許外代打で繋ぎ、管理職と市教委が必死で代理を探すことになる。
その過程で私が見つかり、私の勤務校に打診が入ることもあった
※引き抜きですね
いずれの場合も、産休に入って出産した先生が、産後も出産報告をしない場合には、産休に入った先生の名前も、赤ちゃんの名前も、
私が知ることはない
そして勤務校への御礼はあるけど、
私にはないのだ
私は自分が役に立つのならと思ってきたのだから、感謝されるようなことはしていないし、感謝されたくて引き受けたわけではない
でも何となく
後味わるい感じはした
特に最後の産休代理は
よく知っている先生の代理だったから
あなたは感謝されていい
5組の母子とそのご家族
その先生から引き継いだ生徒たち
1校4クラス120人、
5校で600人を助けたんだよ
私、たくさんの人の役に立てたんだ
だからもう、そんなにがんばらなくて良いのかもしれない
この先、
だれの役に立てなくても
明日は長女の初試合
ゼッケンつけなきゃ
…がんばろ
最後の勤務校の産休代理では、産休に入る先生とは前任校での同僚だった。
異動した先で彼女が妊娠したことを知った時は嬉しかったし、産休中も、産後もお話したかった。
私は嬉しかったのに、
彼女は会いたくなかったのかもしれないって、暗い気持ちになった。
でも後で、どうも妊娠を隠していたらしいという噂を聞いた
真実はわからないけど、合わせる顔がないと遠慮したのかもしれないなと、思った。
何か事情があったんだね、
きっと
元気でいてくれるといいな。
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