船が出ない

ワールドクルーズ時代の、乗組員の友人が、操舵室の写真を投稿していた。

タイトルは「夢に届いた」。

乗客はサービスかオプショナルで操舵室に入れるけど(船長と写真を撮り販売するプロモーションのため)、乗組員は配属されていない者以外、基本不可。

だから「おや?」と思って投稿を読んでみたら…

操舵室は外の景色が見える場所なのに、窓は白いカバーで覆われている。

なるほど、ドック中なのね。

それが分かった途端、さーーーっと過去の記憶が蘇った。

10年前、アメリカで船が壊れた。
船は修復のため、乗客を降ろして2カ月間、ドックに入った。

乗客は、周辺の現地ホテルに分散滞在し、修復を待つことに。

私は旅行会社側の人間だったけど、そのクルーズは乗組員ステイタスで乗船していたため、船に残った。

船には乗組員しか残れない。
乗客のいない船は、楽しかった。

普段、勤務時間以外立ち入れない乗客エリアのオープンデッキで遊んだり。
夜の港をみんなで眺めたり。

もちろん上司の目をぬすんで。

あのクルーズで、乗客ステイタスで乗船していたらと思うと、ぞっとする。

ドック中、旅行会社は現地オプショナルツアーを作ったりして対応していたけど、足留めをくらった乗客の心理的ケアは、かなりのストレスだったに違いない。

アフリカで崖からバスが落ちた時も大変だったけれども。

今回もアフリカも、旅行会社の落ち度ではないため免責なのですが、お客様にはそこも納得いかない方もいて、本当に大変だった。

でもアメリカの時は、ラッキーだったかな。

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