ツアコン回想日記⑨


南極を飛ばしていたかな。…南極行きます。 
南極の回は人気があり、上陸する別料金ツアーは高額だけどもっと人気。 

それでも一生に一度は行っておきたい場所の一つ。南極エリアに入るだけでもレアな体験だ。 

でも私は南極と聞くと、真っ先に船酔いを思い出す。どんだけ船に慣れている人でも船酔いするような難関が存在する。その名はドレーク海峡。 

NZで触れたけど、北米から南下してチリの最南端から南極に入るコースに、それはある。両サイドの窓が見える状態だったら、片方の窓は海面、もう片方は海中、みたいな揺れが一晩中続く。 

乗客エリアの客室は、スタビライザーで実際の揺れをほぼ感じないけど、船底が近いクルーエリアは、結構笑えない状況。

常に海中。

物が滑るわ落ちるわ壊れるわ、もう大騒ぎ。 
これが一晩続くので誰も寝られない。 
翌朝南極についていても、しばらくはぐったり。

乗客は防寒対策して、デッキで流氷を楽しんでいる。
船首付近のバーでは、救命ボートで採取した南極アイスのオンザロックが販売されたりして。 

遅れてはしゃぎだすのは、南国エリアのクルー達。
はしゃぐのはクルーエリアでだけど、褐色の肌のいい大人達が、振り込んだ雪や氷で遊んでいる。 

南極のすごいところは、鏡のような海面。 
そこだけ時が止まったかのような景色の中、停泊する。 

ここが海であることを忘れてしまう。 
サンクチュアリなんだなと感じる。 

前日、そして翌日の難関を暫し忘れさせてくれる、荘厳な時間。 

そして翌日、帰路のドレークで現実に引き戻されるのだけど。

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